ココロの漢方

20代の時に風景写真の為に北海道から小笠原まで住み込みながら全国を放浪し、町工場の溶接工からホテルマンなどをやってきた、薬局で働く現役の漢方大好きで風変わりな薬剤師が、ドラッグストアや通販で手に入る漢方やメンタル面、ランニングや呼吸などによって自身を整えていく考え方や独自の価値観を紹介しています。

漢方のかぜ薬といえばこれ、参蘇飲(じんそいん)〜妊婦さんものめるとされる、漢方の総合感冒薬〜

※非常に長い文章になりますが、

 

1つ1つの生薬の効果を分析し、ここまで参蘇飲を詳しく解説した記事も他になかろうと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。

 

参蘇飲は、

 

いつもと違って、カゼっぽいゾ

 

あ、咳出てきたっぽいゾ

 

コホンコホンっ・・と咳が止まらない、あ、これ風邪ちゃう!?

 

という

 

 

絵に描いたようなカゼの初期にのむと

 

 

良くなります、割と本気で・・・。

 

 

【第2類医薬品】参蘇飲 エキス細粒97 2.0g×30包

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  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

 

 

 

漢方薬は僕自身が日々のんでみて、その効果や効き方、副作用の出方や本には書いていないことを実際に経験した上で感じた、漢方のその先にある奥深さのような価値観を感じていただければと思い、執筆を行っています。

 

※試されるときは、自己責任でお願い致します。一切の責任を負いかねます。

 

※枳実(きじつ)という生薬は、妊娠中は要注意の生薬になります。参蘇飲の場合は、去痰目的で配合されており、本来は、作用の弱いキコクを使うのですが、市販のエキス剤は枳実を使用しています。流産の際はリスクが上がるので、そういう危険性がある時や不安な時は、たとえ漢方であっても使用を控えるべきと考えます。

 

 

  

ドラッグストアに行けば、さも風邪薬のように売られている葛根湯ですが、

 

あれは発汗一発療法のためのもので、

 

 

厳密には風邪薬ではないうえに、「麻黄」という生薬が妊婦さんNGです

 

 

構成生薬を見る限り、

 

 

風邪の症状がマシになるものが、1つも含まれていない。

 

 

  

多分、おそらく、いや僕の勘ですが

 

 

 

売ってる方も、よくわかっていない

 

 

 

のが現状かと思います。

 

 

 

この現状に喝を入れるべく?

 

 

 

漢方のかぜ薬といえば、コレ

 

 

 

というものを紹介します

 

 

それは、、、

 

 

 

参蘇飲です(-ω☆)キラリ

 

 

 

 

じんそいん

 

 

と読みます。

 

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前にいた漢方薬局で買った分の瓶。

 

商品名こそジンソニン®ですが、じんそいんです。

 

このコタローさんの商品は、漢方薬局店頭以外の一般には売られてません。

 

この機に漢方薬局で相談するか、通販で探すか

 

また、コタロー瓶は量が薄いので、自己責任で加減する必要があると思います。

 

 

 コタローさんの瓶の方は、ほんとよく売れてましたよ。。。

 

 

参蘇飲を使って、こういうときに効いたな〜と個人的に思うカゼでも初期の症状は

 

 

咳です。

 

 

コホッ、コンコンコン・・・コホッと連続で続く、うわ、あれ!? カゼかな!?

 

 

という「最初の方」に飲むと、かなりの確率で効いた気がします。

 

 

重症化したときに使えないことはないですが、

 

 

プレーンピザにトッピングするように、他の漢方と組み合わせていく必要があります。

 

 

あとは、自己責任ですが、量を加減することも大事です。

 

 

松浦の市販品↓は、本来の半分の濃度ですので、自己責任で2倍量=医療用1包分をのんだりしないと、効きが悪いと感じるかもしれません。

 

 

いつもどおり、構成生薬の分析から。

 

 

構成生薬の組み合わせを知ることで、応用が効くのでありまする〜

 

 

チンピ

 

ハンゲ

 

ブクリョウ

 

カンゾウ

 

ショウキョウ

 

以上が、二陳湯といって

 

水毒(体内の水分バランスが崩れまくってる状態)を治すもので

 

以前、藿香正気散で花粉症対策した記事で解説したのと同じです。

 

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花粉症のドッパドパ鼻水レベルの水分バランス異常もマシになるレベルです。

 

すすり上げる程度の多少の鼻水には、いいかもしれません。

 

また、二陳湯は胃の粘膜のただれや、小さな子どもさんで稀に見かけるゼロゼロと痰がからむような状態を治すものです。

 

う、うん! う、うん!と声に薄い痰が絡んで、咳払いするような状況も良くなってくる実感が僕はありました。

 

陳皮や生姜や甘草は、胃薬の感覚も持っていいと思っています。

 

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あとは、

 

ニンジン

 

モッコウ

 

タイソウ=なつめ

 

ソヨウ(紫蘇の葉)

 

(チンピ)

 

(ショウキョウ)

 

(カンゾウ)

 

これらは胃薬にもなります。

 

というのも

 

ゼンコ

 

カッコン

 

が胃にこたえるのを防いでくれます

 

これらは、解表(げひょう)といって、これも色々ありますが要は

 

体温上げて汗出したりして、こんちわ〜と体に入ろうとしてるウイルスを弱らせて叩き出します。

※抗生剤の代わりになるのではなく、単純にウイルスは熱に弱いので。

 

あとは、風邪でよくある、あの独特の頭痛を和らげたりするのも解表の一種ですが、いずれにせよ、そこまで強い効果はないと実感しています。

 

風邪の頭痛を治したければ、川芎茶調散を追加するべきです。

 

汗出して叩き出すといっても、発汗一発療法で使う葛根湯や麻黄湯ほど、強い解表の力はありません。

 

それでもちょい、体力使うので

 

人参(高麗)は、消費した気力の回復にも効果が多少はあるかもしれません。

 

あと人参はお腹を温めたり、お腹が張るときにもよく使われます。

 

 

 

あとは、

 

キジツ

 

キキョウ

 

(カンゾウ)

 

で粘っこさを抑えてサラサラ度を上げて痰が切りやすくなって、コロッと出てきます

 

去痰というものですが、

 

痰を取ることが、結果として咳止めになります

 

出やすすぎて咳のときに、同時にポーンと痰が飛ぶこともあるので注意が必要です。

 

 

 

(ハンゲ)

 

(ゼンコ)

 

※()は既出

 

は主に咳止めです。

 

漢方で咳止めといえば、半夏(ハンゲ)です。

 

西洋医学でいうところのメジコン®(デキストロメトルファン)のような、

 

 

中枢性の咳止めになります。

 

 

痰を取ることが結果として、咳止めになるという意味で

 

ゼンコは、ひっどい咳からの色のついた痰を取るのにいいので、こじらせたときに他の漢方や抗生剤と併せて使うといいでしょう。

 

 

参蘇飲をまとめると、

 

咳止め

 

多少の鼻水や、薄い痰の絡んだ咳払い(小青竜湯ほど強くはないけど)

 

多少の解熱、風邪由来の頭痛やこわばりを取る(≒強くない、ほどほどの解表)

 

去痰 

 

胃薬

 

という

 

正真正銘の総合感冒薬です。

 

 

これを、総合感冒薬というのです。

 

 

ただし参蘇飲単独では、炎症を抑える力は皆無に等しいです。

 

 

喉が痛い時は銀翹散を一緒に入れたりします。

 

※以下の、小青竜湯、麻杏甘石湯、五虎湯はいずれも妊婦さん禁忌の麻黄が入っていますので、妊婦さんは使用を控える必要があります。

 

小青竜湯の代わりに苓甘姜味辛夏仁湯、麻杏甘石湯などのかわりに桔梗石膏や小柴胡湯加桔梗石膏などをうまく代用できればいいのですが・・・。

 

 

鼻水やくしゃみがひどければ、小青竜湯をお湯で飲みます。

 

 

色のついた痰が出れば、金属と相性の悪くない抗生剤と麻杏甘石湯や五虎湯を追加して胃薬代わりにしたり。

 

 

麻黄や石膏はもちろんのこと、抗生剤も、わりと胃にこたえる場合がありますので胃薬代わりというのは重要です。

 

 

いよいよ酷くなって咳のたびに胸が痛くなるなら、柴陥湯を追加したり。

 

 

参蘇飲のゼンコは、重症化した色付きの痰の去痰に良いとされます。

 

 

重症化してもベースというか、他に色々組み合わせていく基本骨格として参蘇飲を使います。

 

 

宅配ピザの、プレーンピザにオプションでトッピングする感覚です。

 

炎症も抑えられる小柴胡湯を胃薬代わりに使う手もありますが、最近の小柴胡湯系の値段の高さときたら、侮れません(ToT)

 

生薬の値段の高さもあるかとは思いますが

 

需要と供給のバランスもあるかと思います。

 

子供の多い耳鼻科の柴苓湯や小柴胡湯加桔梗石膏、柴朴湯などで小柴胡湯の加減の出番が多いことに起因するかと思います。

 

保険適用してくれるならともかく、自分でネットで探して買うとなると目ン玉飛び出るくらい高いです(笑)

 

医療用の薬価は、109番の小柴胡湯加桔梗石膏がわずか1包で100円近くしますから、ほんまに高いのです。

 

最高値の114番の柴苓湯(小柴胡湯 合 五苓散)は、1包150円くらいします。

 

ちなみに、他の薬価は、例えばツムラの葛根湯で一包25円くらい、参蘇飲で一包33円くらいです。

 

 

僕は、基本的には参蘇飲をベースにして、炎症を抑える漢方を別にトッピングする形にしています。

 

 

葛根湯は風邪薬コーナーに置いてはいけないのです・・・。

 

 

この参蘇飲の一番大きな特徴は

 

 

妊婦さんOK(と2000年の歴史で淘汰されていないことや、麻黄や駆お血剤などが入っていないので、一応そう言われている)

 

ことです。

 

危険なものはまず保険適用されませんし、そもそも長い歴史で淘汰されるか、江戸時代の華岡青洲さんの全身麻酔薬「通仙散」のように一代限り、処方を後世に残さない秘伝に終わることもあります。

 

 ※試されるときは、自己責任でお願い致します。一切の責任を負いかねます。

 

※枳実(きじつ)という生薬は、妊娠中は要注意の生薬になります。参蘇飲の場合は、去痰目的で配合されており、本来は、作用の弱い枳穀(キコク)を使うのですが、市販のエキス剤は枳実を使用しています。流産の際はリスクが上がるので、そういう危険性がある時や不安な時は、たとえ漢方であっても使用を控えるべきと考えます。

 

 

あと、意外と知られていないことにいつも驚きますが、

 

葛根湯は妊婦さんダメです!

 

要注意生薬の麻黄が入ってるので、これが曲者なのです。

 

ドラッグストアの麻黄剤は葛根湯だけではありません。

 

麻黄湯、小青竜湯、五虎湯、防風通聖散(ナイシトールなど)もです。

 

 

ドラッグストアは、かぜ薬として売るなら、どう考えても参蘇飲を売るべきでしょう(笑)

 

 

ドラッグストアにたま〜に置いてたりします(アルカドラッグにはありました)が、普通はまず置いてないので

 

 

通販で購入されることをオススメします。

 

 

常備薬に最適です!!

 

 

てか、常備薬にしましょう♪

 

 

僕も、漢方勉強するまで、参蘇飲の存在すら知りませんでした。

 

他にも、妊婦さんがカゼ引いた(っぽい)時に使えるもので有名なのは

 

香蘇散(こうそさん)です。

 

 

カゼの引き始め、目がショボショボしてダルいな〜という時に飲むと、軽い発汗効果のためかスッと治ったりします。

 

 

エキスでは成分が製造過程の熱で飛んでしまって効きは弱いので、本気で香蘇散を風邪に効かせたい場合の理想は、

 

生薬を買い揃えて薬研でゴリゴリするか、

 

紫蘇葉の生薬を買うか、自分で育てて乾燥させた紫蘇の葉を、刃の熱に慎重になりながら粉末にして、香蘇散エキスに足して飲むことです。

 

 

ただし、カゼでもショボいもので、しかも重症化する前の、本当に初期の初期です。

 

 

汗がなく、首筋がやたらこわばるとか、強烈な悪寒の場合は、葛根湯や麻黄湯による発汗一発療法になりますし(体力を消耗&麻黄の副作用の観点から、心不全の人、妊婦さん、高齢者、子供さん禁止)

 

鼻水やくしゃみがやたら強く出るときは、小青竜湯に附子を加えたり、麻黄附子細辛湯をお湯でのんだりしますが(いずれも麻黄が入っており、附子も入ってるので、心不全の人や妊婦さん禁止)

 

↑鼻水の滝がどうしても辛い時で、麻黄剤である麻黄附子細辛湯や小青竜湯(加附子)を使わない方法として、苓甘姜味辛夏仁湯 加 附子 という手もあります。

 

同じく温かいお湯で飲みますが、味に焼きそばソースのような非常に強いクセがあります。

 

構成生薬に人参も柴胡も入っていないのに、意外と値段が高いです・・・。

 

茯苓、細辛、半夏、杏仁には利水の作用があります。附子にも。

 

半夏、茯苓、甘草、乾姜は二陳湯の加減とみることも出来ると思います。

 

苓甘姜味辛夏仁湯に附子を入れると、麻黄附子細辛湯レベルではないにしても、効果はやはりそれなりにあると実感します。

 

あとは、藿香正気散に当帰芍薬散を加える手もあります。

 

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★ちなみに、薄い痰が大量に出るわけではない、もしくは

 

妊婦さんで参蘇飲や当帰芍薬散も効かない、よくわからない咳がやたら出る

 

そういう時には、麦門冬湯を使います。

 

大事なのは麦門冬以上に、咳止め効果のある半夏です。満量で5gも入っています。

 

半夏(はんげ)は、漢方の咳止めといえば半夏というくらい、中枢性の咳止めの効果がありますが、同時に乾かす力がものすごい強くて、小青竜湯がいい例ですので注意が必要です。

 

なので麦門冬湯の麦門冬はじめ、半夏の乾かす力をカバーする、潤す系の生薬が配合されています。

 

 

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薄い痰が絡まない咳と前置きしたのは、この潤す系の生薬が多いためです。

 

ハンゲ以外の麦門冬、コウベイ、人参、大棗、甘草は潤す系(身体に水をとどめて、脱水を防ぐ)生薬ですが、それでも浮腫(ふしゅ=むくみ)が出ないのは

 

それだけ、半夏の乾かす力が強いということです。

 

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半分くらい胃薬みたいなものなので、お試しあれ♪(自己責任で(^^)/)

 

 

僕のオススメは、参蘇飲などカゼ系の薬と、補中益気湯との併用です。

 

 

☆葛根湯の発汗一発療法は発汗に体力を消費してヘロヘロになりますが、参蘇飲でも、解表の生薬が入ってるので、人によってはヘロヘロになります。

 

 

その場合、補中益気湯をのむと元気になります。

 

※食欲がなければ、六君子湯がオススメです。

 

市販のドラッグストアのものはたいがい本来の半量など薄いので、効かせるために「自己責任」で加減するのもありでしょう。

 

いずれにせよ、ヘロヘロの状態で補中益気湯で回復してもいきなり仕事とかはNGです。

 

よく寝て、体力を完全に回復させましょう♪

 

 

そうすると、今まで取れなかったスポーツのしつこい筋肉痛などが取れたりすることもあり、身体の回復を促進させるためにカゼ引いたんじゃないかと不思議に思うことが多々あります。

 

 

 

参蘇飲の存在知ってるか知らないかで、この先の人生のクオリティ変わります。

 

 

 

特に妊婦さんって、市販の西洋薬はもとよりほぼNGやし、漢方でも飲める薬が限られるので。

 

 

それでも枳実の問題のように、漢方だから100%安全!というわけでもないのです。

 

 

こればっかりは、非常に難しい問題ですね。

 

 

 

そうとは言っても、五苓散もそうですが、

 

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知は力なり≒選択肢・存在を知ることの大切さ

 

 

を参蘇飲でつくづく、僕は実感します。

 

 

☆今回も、最後までお読みいただきありがとうございました☆彡

 

 

※繰り返しになりますが、試されるときは自己責任でお願い致します。

 

一切の責任を負いかねます。