ココロの漢方

20代の時に風景写真の為に北海道から小笠原まで住み込みながら全国を放浪し、町工場の溶接工からホテルマンなどをやってきた、薬局で働く現役の漢方大好きで風変わりな薬剤師が、ドラッグストアや通販で手に入る漢方やメンタル面、ランニングや呼吸などによって自身を整えていく考え方や独自の価値観を紹介しています。

【必読】五苓散(ごれいさん)。あまり知られてないけど、家庭の常備薬にすべき漢方①

※少々、文は長いですが永久保存版の価値がありますので、お付き合いいただければと思います。

 

漢方系の記事は基本的に僕自身が実際に飲んでみて、その経験に基づき執筆しています。

 

今回の記事では、僕はお酒を飲めないので、二日酔いに関しては知人がのんでみて驚いた結果を元にしています。

  

常備薬にすべき漢方でも、最優先で選ぶならどれ?と聞かれたら

 

五苓散

 

こう、迷わず答えます

 

 五苓散は、ドラッグストアではアルピタンという名でも売られています

 

むしろ、白朮を使っている上に満量処方系なのでおすすめです

 

【第2類医薬品】アルピタン 12包

【第2類医薬品】アルピタン 12包

 

 

 

これは後ほど解説するとして、山ほどある五苓散の効能のうち、

 

日常生活で使えて、かつ西洋医学では対応が難しいものを挙げてみます

 

それは

 

1.二日酔い&二日酔い防止

 

2.乗り物酔いの酔い止め(口の乾きもなく、眠くならない)

 

3.下痢などによる脱水予防

 

これら3つにはある共通点があり、これについて説明していきたいと思います。

 

先程の、 

 

1.二日酔い&二日酔い防止

 

2.乗り物酔いの酔い止め(口の乾きもなく、眠くならない)

 

3.下痢などによる脱水予防

 

これら3つの共通点は、

 

水分バランスが崩れていることです。

 

五苓散の構成生薬は

 

白朮 ビャクジュツ

 

茯苓 ブクリョウ

 

沢瀉 タクシャ

 

猪苓 チョレイ

 

桂皮 ケイヒ

 

 

の5つ

 

 

このうち、桂皮以外の4つ、いわゆる「四」苓散は

 

水分バランスを調整する役割(利水)を持ちます。

 

これに加えて、蒼朮(そうじゅつ)が利水の有名な生薬です

 

この機に覚えてしまいます。

 

利尿は、オシッコはから水分を出す一方で、西洋医学の得意分野ですが、副作用は脱水です

 

利水は元の正常な状態に戻していく作用を言います

 

 

むくんでいる(オーバー)なら出す

 

脱水(不足)なら水分を取り込む

 

 

 

二日酔いも、乗り物酔いも下痢も水分バランスの異常。

 

 

起こっている場所が、血管なのか内耳なのか腸なのか

 

 

ただ、それだけの違いです

 

 

 

1.五苓散を二日酔い&二日酔い防止に使う

 

二日酔いを治す方法は2つ

 

①脱水を治す

②アルデヒドをオシッコとして、とっとと出す

 

②は、①ができていることが大前提です。脱水ではオシッコは出ません

 

 

二日酔いを治すには、脱水状態を治す

 

 

これを原則として、念頭に置く必要があります

 

 

お酒となると、肝臓の解毒力を上げる方向に目が行きますが、この際無視してください。

 

 

まずは、脱水状態を治すこと。

 

 

五苓散に解毒力を高める力はありません。

 

 

腎臓では1日で180L近く、一坪風呂レベルの風呂桶くらいのオシッコが作られていますが、水分は99%回収されます

 

 

実際出てくるのは2L以下。

 

 

が、しかし!!

 

 

お酒のアルコールによって、水分を回収させる方に働くホルモンが働きにくくなってしまい

 

 

結果として、水分ダダ漏れ状態になります

 

 

いわゆる脱水です

 

 

お酒を飲むと、やたらとトイレが近くなるのはそのためです。

 

 

お酒のんだ時点で、もう脱水状態になっているのです。

 

 

血液は濃厚血液、加えてアセトアルデヒドが溜まっていきます

 

 

 お酒のアルコールは肝臓で代謝されて(解毒ではありません)、最終的に

 

お酢(酢酸)となっておしっこから出ていきます

 

 稀に、お酢の匂いがトイレに行った時にするのは気のせいではありません。

 

しかし、厄介なのがその前段階である

 

アセトアルデヒド(CHO)

 

このときです。

 

アルデヒドと名のつくものは基本的に毒です。

 

有名なのは、ホルムアルデヒド

 

シックハウス症候群の原因ですね

 

あとは、このホルムアルデヒドを水に溶かした(=水溶液)

 

ホルマリンは有名です。ホルマリン漬けなどと言われるように、防腐剤になるのは、菌でさえ繁殖できない毒性があるためです

 

お酒由来のアルデヒドである、アセトアルデヒドのために、あの二日酔いの症状が出ます

 

この脱水を治すのに、五苓散が活躍します

 

 

正確には、五苓散の中の利水の生薬たち。

 

 

脱水は水分バランスの異常ですから、これを治す方向に働きます

 

 

※ちなみに、むくんでいれば水分を出す方向に働きます。その時々に応じて働きが変わるのが、漢方の面白いところ。

 

 

二日酔いもしくは、予防に五苓散を使う方法は

 

 

満量の五苓散(市販品ではアルピタン)を

 

 

飲む前、飲んだ後、寝る前、朝起きたときに

 

 

1包か2包程度と、たくさんの水とともに飲みます。

 

 

それだけです。

 

 

脱水治して、どんどんアルデヒドをオシッコから出してしまえばいいのです。

 

 

二日酔いになってしまったら、

 

五苓散の満量(アルピタン)1包か2包をたくさんの水とともに飲んで1時間程度様子を見ます。

 

治らなければもう一包と水。

 

これで、よほどのことが無い限り治ります。

 

これで治らないような飲み方は慎むべきです。早死します。

 

スポーツドリンクはおすすめしません。塩分過剰摂取で血圧上がります。

 

飲む前に、アルピタンと1L以上の水のボトルを買っておくのがこれからの時代のお酒との付き合い方のスタンダードになってほしいものです。

 

 

2.乗り物酔い

 

 

これは、面白いですね

 

 

山道を知人の車に乗せてもらって、ヘアピンやらカーブが続くので、車を降りるとフラっとする。。。

 

 

あれ? やばい、酔ったかも??という時でも満量を1包のめば20分程度で治りますし

 

 

予防的に飲んでも大丈夫です

 

 

個人的には満量を1包で2時間程度、効く感じがしています

 

 

内耳には、三半規管というものがあります。

 

 

数学のx軸やy軸、さらにはz軸のような3次元的な構造をしており

 

 

中には水(リンパ液)が満たされていて、内部の毛のようなものがその水の流れを感知して身体の傾きなどを脳に伝えます

 

しかし、あまりに揺れ続けたり、ぐるぐる回り続けたりすると

 

水の流れが止まらなかったりして、おかしな情報が脳に送られてしまいます

 

これも、水分バランスの異常(水毒)とみなして治していくのが、五苓散が乗り物酔いに効くメカニズムです

 

口も乾かず、眠くもならないのでおすすめですよ^^

 

心配な人は、市販の一般的な酔い止めと併用されてもいいですし、試してみたい人はぜひ♪

 

ただし、一旦リバースしてからは遅い気がします。せっかく飲んだ五苓散もすぐにリバースしちゃいますから。

 

予防的に、あるいは、あ?やばいかも?という初期の段階で飲まれることをおすすめします。

 

 

3.下痢などによる脱水予防

 

下痢も典型的な水分バランスの異常です。

 

この場合、利水の生薬は身体に水分を吸収させていく方向に働きます。

 

ただし、下痢の場合は細菌が中にとどまることが怖いので抗生物質を一緒にのんだり

 

お腹のあの、きゅーっとした痛みを取るためには、芍薬や厚朴が効きますので

 

ピシャーっという系の下痢には、厚朴の入った胃苓湯(平胃散という漢方薬に、五苓散を加えたもの)

 

胃苓湯に桂枝加芍薬湯を追加する

※胃苓湯も、桂枝加芍薬湯もドラッグストアで売っています。医療用の半量ですが。

 

【第2類医薬品】胃苓湯エキス錠クラシエ 36錠

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【第2類医薬品】「クラシエ」漢方桂枝加芍薬湯エキス顆粒 45包

【第2類医薬品】「クラシエ」漢方桂枝加芍薬湯エキス顆粒 45包

 

 

 

などで対応します

 

他にも、スポーツ前後に脱水予防にスポーツドリンクとともに

 

あるいは、熱が出て布団をはぎたくなるようなときの脱水予防に、枕元にスポーツドリンク置いておいて五苓散とともに

 

こうした使い方にも応用できます

 

 

他にも、高山(こうざん;たかやまじゃないよ〜)での脳のむくみから来る頭痛や、糖尿病の口の乾き、緑内障の眼圧上昇なども同じ、水分バランスの以上ですから、幅広く応用できます。

 

【第2類医薬品】アルピタン 12包

【第2類医薬品】アルピタン 12包

 

 

 

 

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JPSさんは蒼朮なので今ではあまり使いません。