日本一ナマケモノの薬剤師(自称)、広瀬謙典のぶろぐ

北海道から小笠原諸島まで全国放浪歴あり、日本一ナマケモノ(自称)薬剤師「広瀬謙典(けんすけ)」のブログです。漢方薬局にいたこともあります。今は富山に静かに住み着いています。好奇心の赴くまま、色んな経験を積み、気づくと、あなたは何になりたいのか、どういう方向性なのかよくわからない大賞受賞。仕方ないので、過去の経験から、せっせこ溜め込んできた知恵や知識などをつらつらとブログとして書きます(^^)/  ジャグリングのできる薬剤師を目指して富山の片隅で少しだけがんばってます

小説:なんば歩きで、空知100キロウォーク完歩ものがたり〜後編:60キロから完歩、なんば歩きの効果〜

 

60キロ地点で起きた異変・・・

 

それは、、、

 

睡眠不足と、激痛と、疲労によって

 

理性が奪われたこと

 

だった。

 

普段、我々は理性というものを持って、本能を抑制しているのがよくわかった。

 

むき出しになった本能は

 

怒り。

 

もう、ひたすら腹が立ってくる。

 

全てのことに。

 

なんで、こんなことやらなあかんのか。

 

こんなに苦しまなあかんのか。

 

もう、どうでもいい。

 

飽きた。

 

リタイヤしても、何も変わらん。

 

といった感じで、

 

ま、今でこそ言えるが



もう、暴言吐きながら

 

白目むきながら歩いていた。



しかし、理性の凄さは

 

1ミリでも残っていれば、この強烈な本能を抑制できることにある

 

わずかに残っている理性が、導き出した答え




足を前に出すことだけ考える





ということだった。



これが、功を奏した。



よく、ゴールをイメージするとかいうが

 

とんでもない話。

 

心が折れそうなときに、残りの長さを考えるという行為は

 

間違いなく、折れかけの心にトドメを刺す(笑)




目の前のことだけ。
 
足を前に一歩出す。
 
これを繰り返せば気づけばゴール




さすが、理性。

 

しかし、この区間のコース

 

かの国道12号線の美唄(びばい)ー滝川間

 

といえば、

 

日本一長い直線道路である。

 

マジで、飽きる。

 

なんの、変化もない、ただただ直線が続く。

 

途中で、白目をむき始めて、キレ出したら

 

理性が効かなくなってきている証拠。

 

こういう時は

 

寝るべし。

 

12号線の歩道で、何度も寝た。

 

邪魔にならんように

 

というより

 

ひかれないように、端で。

 

帽子を枕にして。

 

15分でも寝るとだいぶ楽になる

 

爆走する10tトラックの轟音で目が覚める。

 

途中、足をひきずる人

 

かつがれてる人

 

などを何人も見た。

 

表情を見れば、みんな同じことを考えているのがわかる

 

リタイヤと継続の狭間に揺れながら
 
歩いている。

 

空知100キロウォーク創始者の空知単板の社長さんが、肩を担がれながら歩いていた。

 

担いでる人もすごい・・・。

 

後々人づてに聞けば、毎年こんな感じでも参加して完歩してるとのこと。

 

最初、別の地域で参加して感銘を受けて、この地域でもやることにしたらしい。

 

その際、足の爪全部剥がれて、一ヶ月車椅子やったとか。

 

初めてこの地域でやることになった時、従業員の方も歩く羽目になったらしいが^^;

 

ご愁傷様です・・・。

 

話を戻し

 

途中、休憩をしないと歩けない。

 

しかし、一旦休憩すると立てないのである。

 

固まった股関節を砕くように始動する時

 

その激痛に耐えるために、先程書いたように

 

奥歯を噛んでうなりながら立つ。

 

休憩することは、同時にこれをやることを意味する。

 

しかし、休憩しないと、とてもではないが歩けない。

 

このジレンマに苦しみつつ、足を前に出すことだけ考える

 

ようやく、70キロのチェックポイントについたとき

 

20キロからずっと我慢していた、水ぶくれも相当痛く、限界が来ていた。
 
一歩一歩、踏み出す度にあの痛みを感じながら歩くのは、本当に苦痛である。

 

潰してもらおうと、コーナーに行くと

 

なんと、大行列w

 

時間のムダ。

 

と思って、あと30キロくらいなら気合でなんとかする

 

出発。

 

北海道は緯度が高いので、夜明けも早い。

 

3時くらいになるともう白んでくる。

 

不思議なことに、夜が明けるにつれて、あの変な
 
怒り狂ってリタイヤを考えるのが
 
なくなり、完歩できる確信のようなものが出てきた。

 

夜中の3時半、80キロのチェックポイントについたとき、

 

なんと、以前、富良野の有名なカレー屋さん

 

唯我独尊

 

で知り合った、独尊の従業員のおにーさんに遭遇w

 

たまたま、話が合い、その人は完歩できなかったが、空知100キロウォーク元参加者であると判明。

 

「当日、応援に行きます」

 

と言ってたが

 

まさか、夜中まで起きて応援に来てくれてるとは思わなかった。

 

マジで、感動。。。

 

おにーさん、元気してるかな。。

 

しばらくして、折り返し地点の

 

奈井江町の道の駅
 
ハウスヤルビ奈井江

 

に到着。

 

ここが、もう

 

野戦病院

 

実際に見たことはないが、おそらくこんな雰囲気なんやろうと想像で

 

もう、

 

痛い痛い・・・

 

とか

 

あ〜〜〜っ・・・

 

とか、うめき声しか聞こえない。

 

まっすぐ歩けないほどに、無秩序に人が横たわっており



つまずけば、ニードロップかますから、うかつにつまづけ無い。



 

純粋に道の駅使いたくて来た観光客の人、雰囲気で挫折してどっか行ったと思う(笑)



かろうじて、エアコンの室外機の下のスペースを見つけて

 

帽子を枕に、気絶するように寝た。

 

ふっと起きると、30分以上経過していた。

 

やばい・・・。

 

そう、時間制限がある。

 

途中何回も寝まくったため、だいぶロスをしていた。

 

この睡眠のおかげで、かなり回復し
 
気力も上がって

 

あとは、折り返してゴールするだけやと、気が楽になっていた。

 

のこり、15キロ

 

10キロ

 

となっていくうちに

 

気づくと痛みがなくなっているのに気づく
 
中には、走っている人も。

 

そう、、、

 

間違いなく
 
50キロ地点
 
 
95キロ地点
 
なら、
 
200%、50キロ地点の方が苦しい。

 

あれは、何やったんか。

 

脳みそが、未知の世界に行くのを全力で止めるための何かやったんか

 

それは、今でも謎。

 

あれほど苦しんだ痛みも、もうほぼない。

 

最後、

 

誰かよくわからんけど

 

他の参加者の人と

 

肩を組んで、イェーイってノリノリでゴール。

 

24時間以上、ウエストポーチをしてたため、笑うと

 

背骨がベキベキっと痛んで

 

笑えなかったことを、よく覚えている。

 

100キロウォークに、ウエストポーチはやめたほうがいいかもしれない。

 

ちなみに、同じ会社の人
 
1位の自衛隊に食い下がって
 
2位
 
すごすぎw

 

おかげで、後日会社で報告しても
 
完歩、ふーん。
 
って感じ。

 

元自衛隊で、30kmフル装備で歩いた訓練経験のある人だけが
 
要は、長距離歩くことの辛さを知ってる人だけが
 
いや、諦めずによく、がんばったな〜
 
と言ってくれたのが、嬉しかった。

 

完歩証。
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この写真に映る装備、
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今でも、

 

サングラスとウエストポーチ以外は、使用している。

 

サングラスは、小笠原でカヤックに乗せていて海に流されて行方不明(笑)

 

家の近くの丸亀でうどんを食いまくり

 

膝と足首だけ冷水シャワーで冷やしてから

 

5時間ほど、死んだように寝て

 

完歩の賞の

 

温泉タダ券

 

を持って、夕方チャリンコで行って、温泉につかる。

 

次の日からの、片道8.5キロママチャリ通勤しての仕事に差し支えなし。
 
その一週間後には、山を登っていた。

 

股関節を傷めることも多い、この100キロウォークで、

 

ここまで傷みが少なかったのは
 
なんば歩きが効いた

 

と思っている。

 

肩甲骨で押し出すように歩くので、股関節を必要以上にねじらずに済んだのだ。
 
昔の人の知恵に驚くばかり。





まるで、昨日のことのように覚えているが

 

全国転々とすると

 

時々、あれは夢か幻だったのかという感覚に陥ることがある。

 

しかし、北海道をクルマで旅したりする時、

 

滝川近辺は、カーナビを切って走れる

 

警察の一旦停止違反取締りポイントも知っている。

 

やっぱり、おったんやなと。



当時新品で、100キロウォークがデビュー戦だったランニングシューズは、ボロボロになって

 

今は退役して、運動靴として使用

 

当時、何かとお世話になった恩人の方は

 

昨年8月、帰らぬ人となった。




やはり、4年経っている。
 



100キロウォークの感想文にも書いたが

 

もう

 

「感謝」

 

に尽きる。

 

おにーさん以外にも、徹夜でチェックポイントでマッサージや振る舞いを出してくれる

 

スタッフの方々。

 

本当に、頭が下がる思いだった。



苦難を乗り越えて・・・
 
 
というのが、癖になることはよく分かる(笑)



国家試験も、100キロウォーク完歩できたことを思い出して



絶体絶命の状況を乗り切った。



しかし



そればかりが、生き方でもないと思う。



色々放浪して、苦難の次には、さらなる苦難みたいなんも多かったしw




「苦労は買ってでも、避けろ」 





苦労は買ってでもしろという人が、新幹線に乗って出張に行ったり、車で買い物行ったりする矛盾。



歩けよ。



3キロ歩く苦労を買って避けるために、タクシーがあるのだ。。。



これを最後に、二度と、こんなもんには出んけど



青春の思い出として、大切にしておきたい。



完。



 

ひとこと。

 

なんと、今日は空知100キロウォークらしいw

 

これから、キツく、リタイヤが続出する時間帯。

 

遠く富山は氷見より、参加者の皆様、スタッフの方々にエールを送ります。