ココロの漢方

風景写真の為に北海道から小笠原まで住み込みながら放浪し、町工場の溶接工からホテルマンなどをやってきた少し変わった薬剤師が、健康を保つために漢方を自分で使えるようになるための考え方や、ドラッグストアレベルの漢方を使っての日々の健康管理、価値観や多趣味の事などを不定期につづります^^

今年も猛暑っぽいので、白虎加人参湯と熱中症のはなし 〜暑い日に持参したい漢方〜

昨年は、灼熱地獄の夏でしたが

 

今週も30度越え予報が出ており、早い段階から暑くなりそうなので

 

熱中症対策と漢方について書いてみたいと思います。

 

熱中症についてはこのサイトが非常に詳しく書かれているので、省略させていただきますが

www.ajha.or.jp

 

要は、本来働くはずの体温調節機能が全く働かなくなって、体温が上がり続けて最悪死に至る、非常に危険なものです。

 

 

 

予防法は、僕が思うに

 

 

炎天下での作業を控える。以上。

 

 

いや、炎天下で作業しなければいけない人もいる!と反論されそうです

 

 

確かにそうなのですが、近年の暑さは「異常」です。

 

 

意外と、昔の感覚で動いたりすることが多いので、最近は異常であると認識して、極力控えること。

 

 

昔の人が設定した「土用期間」、特に真夏の土用期間に作業日を設定することを慎んだほうがいいと思います。

 

 

あと、屋内でも熱中症は起こります!

 

 

高齢者のように、暑さを感じにくい人、昔ながらの気質でなんでも我慢!という人は要注意です

 

 

高齢者の場合、農家以外の方であっても熱中症は、屋内でも起こりうることを意識したいですね。

 

 

熱中症は、気合や根性、大和魂でなんとかなるものではなく、一旦症状が出れば救急車一択です。

 

 

漢方は予防の気休め程度であると考えたほうがいいです。

 

 

 例えば、草刈りを夏の日にやらなければならない理由もわかりますが、土用期間だけは避けたほうがいいです。

 

 

僕は、ほぼ強制出席の草刈りがなぜか夏の土用の期間にあったとき、漢方に頼らんでいいわと甘く見ていて、熱中症で頭痛のレベルまでいったことがあります。

 

 

古人の経験則には、意味があると痛感したものです。

 

 

熱中症の場合、

 

 

体の温度が異常に上がってしまうこと

 

脱水状態になること

 

 

これらで悪循環に陥るのが問題です

 

 

となると対策としては

 

 

体を冷やす

 

脱水を予防する

 

 

ことが大事になります。

 

 

そこで、気休めといってはなんですが、使えるのが

 

 

白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)です

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コスモス薬品という、ドラッグストアにありました。

 

白虎加人参湯の構成生薬を分析します

 

知母(ちも)

 

石膏(せっこう)

 

人参(朝鮮)

 

粳米(こうべい)

 

甘草(かんぞう)

 

です。

 

 

英単語&イディオム式分析すると、単純で

 

 

知母と石膏で冷やす

 

人参、コウベイ、甘草で体内に水分を蓄え、脱水を予防する

 

 

とこんな感じになります。

 

 

上がろうとする体温を、知母と石膏で冷やし

 

脱水を、残りの生薬で予防する

 

 

というわけで、

 

 

一旦なってしまった熱中症を治すことは漢方でもできません。

 

 

救急車一択です

 

 

救急車を待つ間に、白虎加人参湯を余力があれば飲んでもいいかもしれませんが、倒れてしまっては飲めません。

 

 

根性論でどうにかなるものではなく、炎天下での作業は、原則控えること

 

白虎加人参湯を飲むなら、作業前と作業後に飲んで、すみやかに冷房の効いた空間で休むこと

 

あかんと思ったら、迷わず救急車を呼ぶこと

 

 

が肝要になります。

 

 

 

積極的にヘタれになること。

 

 

 

命あってなんぼですから、夏の異常な暑さをナメてかかることのないように注意していきたいですね。

 

四君子湯とドラッグストア漢方と「気」と

数字のつく漢方を覚えて、応用を効かせようシリーズ

 

二陳湯、四逆散と紹介してきましたが

 

blog.omoshiro-yakuzaishi.fun

 

 

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今回は、四君子湯(しくんしとう)

 

を紹介したいと思います。

 

四君子湯は、補気剤としての役割を持つ漢方を押さえる上で非常に重要な漢方になります。

 

 

 

漢方にあって西洋医学にない考え方に、気血水(きけつすい)がありますが

 

この中でも、今回の四君子湯が関わるのは「気」です。

 

気は、一番感覚を掴むのが難しいですが、ドラッグストアレベルですと

 

気力・体力・生命力

 

精神的な気分

 

消化管の動き

 

つまるところ

 

「気」が足りなくなる=気虚と言いますが

 

気虚≒気力・体力や消化管の働きの低下

 

の感覚でいいと思います。

 

ちなみに、

 

気を補うという意味で、補気剤ですが、これも西洋医学にない考え方なので

 

しっかり、押さえておきたいですね。

 

四君子湯の構成生薬は

 

 

人参(朝鮮)

 

朮(びゃくじゅつ)

 

茯苓(ぶくりょう)

 

甘草

 

 

(生姜)

 

(大棗)

 

※( )は、十全大補湯のように、含まれていない場合もあります。

 

以上6つが四君子湯です。ただし、上4つで四君子湯を指す場合もあります。

 

この組み合わせをまず、覚えておきます。

 

白朮を強調したのには理由がありまして

 

補気剤ですので、補う効果があるものを用います

 

〜朮は、利水の漢方ですが

 

〜朮のうち、補う効果があるのは、白朮です。

 

ツムラさんや、JPSさんは蒼朮を使われていますが、理由はわかりません。

 

僕なら、白朮を使っているメーカーさんの製品を使いますね。

 

この組み合わせで有名なドラッグストア漢方は

 

加味帰脾湯(かみきひとう)

 

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

 

です。

 

この2つの漢方の箱の裏を見れば

 

人参・白朮・茯苓・甘草の4つ

 

そして、加味帰脾湯には生姜・大棗も含まれた正式な四君子湯が含まれていることに気づきます。

 

加味帰脾湯は、よく言われるのが

 

クヨクヨする人、寝れない人、精神不安、貧血気味などありますが

 

四君子湯=気を補う漢方薬がベースであると考えた時、

 

 

まあ、そう言われてみると確かにそうかもしれんけど・・・という感覚になりますね。

 

 

箱のウリ文句に惑わされるでなく、

 

 

真っ先に構成生薬=何が入っているのか?を確認する癖をつけれるようになると、応用が随分効くようになります。

 

 

加味帰脾湯と十全大補湯は、長くなりそうなので次回にしようと思います^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの漢方にも入っている!? 裏方でさりげなく頑張っている二陳湯のはなし

先日も記事にしましたが、応用を効かせるために必要なことの1つとして

 

数字のつく漢方を覚える

 

ということが重要です。

 

今回は、ドラッグストア販売漢方におそらく、一番多く含まれているであろう数字のつく漢方を紹介していきたいと思います。

 

それは、、、

 

二陳湯です^^

 

にちんとう、と読みます。

 

う〜ん、聞いたこと無いわと思われた方も思われない方も・・・

 

しかし、聞いたことがあろうとなかろうと、ドラッグストア販売漢方にも多く含まれています。

二陳湯の構成生薬は

 

陳皮(ちんぴ)

 

半夏(はんげ)

 

茯苓(ぶくりょう)

 

生姜(しょうきょう)

 

大棗(たいそう、だいそう)

 

です。

 

二陳湯だからといって、決して、2つしか入ってないことはありません。

 

三黄瀉心湯や四物湯のように、本当に名前の数の通りの生薬で構成されているものもありますが、

 

二陳湯(5つ)や六君子湯(8つ)みたいに、いったい何でそんな数字がついているのかというものもあります。

 

理由は調べれば出てくるのかもしれませんが、今回は割愛します。

 

さて、この二陳湯の構成生薬をパッと見たとき、

 

生姜と半夏のコンビは、吐き気止め&半夏の副作用防止

 

※半夏は生薬を舐めると、舌が痺れると言われます。漢方薬局勤務時代、絶対に舐めるなと言われました(笑) 生姜と組み合わせて、その作用を抑えます。

 

小青竜湯でわかるように、乾かす力の強い半夏↓

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毎度、おなじみ。カラスビシャク。地下の芋みたいなところを半夏として使います。


 

利水効果のある茯苓

 

が目に入ります。

 

二陳湯は、例えば胃内停水といって

 

昔の僕がそうでしたが

 

胃の中の水分がうまくさばけてなくて、体をゆするとポチャポチャいうタイプの人によく効きます。

 

水分バランスの異常を治す、過剰なものを本来あるべき姿に戻していく

 

そんな感覚です。

 

子供さんで、ゲホゲホというよくある気管支の腫れ上がった喘息「ではなく」

 

 

ゼロゼロゼロ・・・と大量の痰のようなものが絡むようなタイプの喘息にも使われます 

 

 あと、僕は花粉症の鼻水ドバドバにも応用します。

 

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麻黄附子細辛湯や小青竜湯加附子では、効きすぎて口が乾いてしまい、人と接する予定があると辛いです

 

なので、鼻水だけを止めるために、藿香正気散と当帰芍薬散をのんで、鼻水の滝を止めていました。

 

 

二陳湯ですが、医療用の添付文書を読むと、効能効果はなんと、、、

 

悪心・嘔吐

 

とあります。

 

まあ、確かにそうですが、、、

 

こういう水分バランスの異常、特に水分過剰な状態を元に戻していくイメージも持っておきたいですね。

 

ドラッグストア漢方に含まれるって、どの漢方に?と言われたら

 

六君子湯(りっくんしとう)

 

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさん か ちんぴはんげ) ※生姜なし

 

釣藤散(ちょうとうさん)

 

竹茹温胆湯(ちくじょ うんたんとう)

 

参蘇飲(じんそいん)→ドラッグストアにある場合も稀にあります。

 

藿香正気散(かっこうしょうきさん)→ドラッグストアにある場合も稀にあります。

 

 

といったところでしょうか。

 

 

 

名前から存在を片鱗も感じさせない、完全に隠れ二陳湯です(!?)

 

 

これらの漢方を使う時に、二陳湯を意識すると面白いし、応用が効くと思います。